#10「彼女達が別れる理由」

最終回もいつものようにまったりと、さりげなく終わりました。もたいさんの「帰らないでちょうだい」は、そう来たかー!と思わずにやり。基子と馬場ちゃんが会えたのは、本当に嬉しかった。昔と同じように、たわいのない話をしながらお弁当食べる二人。初回の時はこうやって上辺だけの会話してる、単なる同期って間柄なのかと思ったけど、これはこれで、彼女達なりのつき合い方だったんですね。ちゃんとお互いの事は思いやってて、ズケズケと深く踏み込まないっていう。もちろん事件が起こって、初めて相手の大切さを知ったってのもあるだろうけど。

馬場ちゃんが基子にチケットと買い物メモ、どっちを取る?って聞いた時、朝ご飯の後絆と二人で、「仕事なんて辞めて、南の島かなんかでのんびり暮らしてみたいね。」って言ってたし、チケット取るかなと思ったのね。ところが基子はメモを取って、「これ買って帰んないと、明日の朝みんなコーヒー飲めないんだよね。」と言った。その毅然とした表情が凄く良かったです。昔の基子だったら、「ごめんね馬場ちゃん〜」って泣きそうになってたと思う。でもハピネス三茶に住んで、「私は私が選んだ人生を生きている」って自覚ができたんだろうね。いや、基子は一回は「一緒に行こう」ってチケット受け取ろうとしたんだから、その後の馬場ちゃんの、「正直に言うとね、凄い久しぶりだった。お茶碗とお皿がふれ合う音とか、庭に水まいたり、台所に行って何かこしらえて、それをみんなで食べたりさ。なんか、そういうのみんな、私にはないんだよね。そんな大事なもの、たった三億円で手放しちゃったんだよね。」って言葉で気づいたのかもしれない。それがあの顔に表れてました。そして馬場ちゃんがわざとらしく「忘れ物しちゃった」って去って行った後、「馬場ちゃん。」てつぶやく顔、これも良かったなあ。

そんな「絶望と希望の人」((C)はいり刑事)に会った後ハピネス三茶に帰ると、みんながワイワイまつたけ焼いている。「早くしないとなくなっちゃいますよー」なんて言われながら台所に行くと、ちゃんと「基子さんの分」てまつたけが取ってあるんだよね。それを見た基子が、改めて台所のお茶碗や、布巾や、そういった馬場ちゃんが三億円と引き替えになくしてしまったものを見回す。ここでもう涙がぶわーっと出てきちゃいました。

そしてそんな「何気ない、普段通りの日々の幸せ」を実感させてくれたと思ったら、今度は教授が大学を辞め、ナポリへ旅立ってしまいます。「外に出ないと見えない事もあるのよ。もちろん中にいないとわからない事もあるわ。人はどこでも学べるという事を、実感したいの。遅すぎる事なんてないのよ。私たちはなんでもできるんだから。」物事なんでも表と裏があるんだよね。答えは一つじゃない。すいかのお墓から芽が出て、実がなったように、つなよしがふらっと帰ってきたように、何が起こるかわからない。

とにかくこのドラマからは、たくさんの素晴らしい言葉をもらいました。脚本、演出、役者さんの演技、衣装、小物、音楽、どれも欠けることなくクオリティが高く、日本のドラマもまだまだ捨てたもんじゃないわと嬉しくなりました。ネットの日記なんかでも、ドラマサイトでは意外と評価されてなかったりしたんですが、普段あまりドラマを見ないという人達が絶賛していたのが印象的でした。もし見逃してしまった方がいたら、是非ビデオを見てください。木更津と同じくらい、自信持ってお勧めします。

なんだかむやみに長くなってしまって、絆の事に触れられなくてすいません。最後のゆかちゃんモノローグです。

  「お父さん、絶対に変わらないものなんて、この世にないんですね。
   あの教授が、ここを出ると言っています。

   教授は、いかにも秋空という日に旅立ちました。
   また新しい人が入ってきて、そして誰かが出て行って。
   あの北斗七星だって、時が経てば、やがて形を変えてしまうそうです。
   星さえ形が変わるのだから、私たちに何が起きても、不思議ではないのかもしれません。
   私たちは、何が起きても不思議ではない星に住んでいるのです。」

「ハヤカワ、また似たような一日が始まるんだね。」
「馬場ちゃん、似たような一日だけど、全然違う一日だよ。」


泥船ママの似顔絵、ちゃんとアゴがとがってるんだよ。

思いがけず夢を叶えてしまったはいり刑事。ミッシェルの目玉とか、伏線が良くきいてました。

これ、三茶じゃないよね?みどりの窓口あるし…。

このエピソードはちょっと唐突かなとは思ったけど。男の子が金子君に似てたので、一瞬混乱してしまいました。

久しぶりに会った瞬間、お互い指さして大笑い、ってわかる〜。

「私は一人でのたれ死ぬ」と教授に言われて、「いやです〜」と子供のように泣くゆかちゃん。実日子ちゃんほんとチャーミングでした。

ちゃんと「基子さんの分」て取ってあるの。こういう細かい思いやりとか、お互い「ですます」口調で喋ってるとことか、女所帯なのにみんな普段からおしゃれしててだらしなくないとことか、きちんとしてていいなあと思う。

お母さんはすっかり前に戻って笑わせてくれた。ていうか「若い娘がこんな夜遅くまで!」「いや若くないし」ってやりとりとか、泥船ママに「息子さん?」なんて失礼な事聞いたり、あげく「うちの基子どうかしら?」とか言い出すところ、うちの母親かと思いました。

この「光に飛び込んで行った馬場ちゃん」は、どういう意味なんでしょうね。私は自首したんだと思いたいんだけどなあ。じゃなきゃ鍋できないもん。

朝食後のお茶碗に、梅干しの種が。馬場ちゃんはこれに泣けたと。

先週芽が出て、もうこんなに?このすいか、最後に川で冷やしてたよね。

つなよしが帰って来たよぉー!!良かったぁ。ただ絆達がすいかに気づいて庭に降りる時、既に「にゃお」って声がしちゃってた気がするのね。私の気のせい?

どう転んでもナポリには見えない道だけど、ここはナポリなのだ。ルリルリの歩き方が、とても綺麗だった。白石さんにしても、若い子組とは違って凄く姿勢がいいよねえ。