#21

タイトルがタイトルなので、「誰が自殺するの?まさか3Bの生徒?中尾君じゃないでしょうね!」と思った人(ノブヨとか)もいたかと思いますが、自殺したのは浅井雪乃のお兄ちゃんでした。東大がまさかの不合格。例の父親と発表を見に行って、発作的に陸橋から線路に飛び降りちゃいます。でもあれじゃあ絶対遺体の形なんて残ってないぞ。家の前には早速マスコミが。このマスコミ(新聞社だね)つーのがまたアナクロで、なんか「巨人の星」とかに出て来そうなんだよね。昔のマスコミってあんなに傲慢だったのか?

父親はもう茫然自失。母親も魂が抜けてしまい、桜中学の教師達がせっせと葬儀の準備を。マスコミが押し寄せて雪乃もこの事を知ってしまい、歩を連れて実家に帰ります。歩を見ない振りして布団を頭からかぶってしまう父親、息子の代わりとばかりに孫を抱いて離さない母親、なんてチャイルディッシュ!この二人からどうして気丈な雪乃が生まれたんだかねえ。雪乃は当初、宮沢家で引き取るつもりでしたが、雪乃自身の希望で実家に戻る事に。結局あんなに疎まれてたはずの歩の存在が、両親の心の支えになったのでした。

とにかく暗く、重い話であーる。ことごとく受験を悪者にしてるんだよね、このドラマ。前に「浅井一家と似た設定の小説が思い出せない」と書いたけど、思い出しましたよ!曽野綾子の「虚構の家」でした。こっちは息子は東大に合格して、睡眠薬中毒の母親がサイダー買いに行かされて、交通事故で死んじゃうんだけどね。調べたら1974年のベストセラーらしい。小山内さん、これパクリなんじゃ…モゴモゴ。でもまあ、毎度毎度あざといと思いながらも、やっぱりウルウル来ちゃうのよね。あんなに頑なだったお父さんが、最後に赤ちゃんを抱いてあやしてる姿…。兄ちゃんには悪いが、雪乃も良かったね、と嬉しくなっちゃう。ま、悪いのは全てこの両親なんだけどね。


東大なら一浪ぐらいしてもいいと思いますが…。


カメラマン役の大地康雄はっけーん!痩せてる。


よくもまあいけしゃあしゃあと、とも思うけどね…。