#4「何を求めてますか」

健一(時任三郎)は小さな町工場の社長に見込まれ、就職が内定した。「今年の新入社員は君一人だ、期待してるよ。」と言われ、「一流がなんだ、俺はあの会社で、あの社長の下で仕事したいんだ!」と陽子(手塚理美)に熱く語る健一。綾子(中島唱子)はすっかり実(柳沢慎吾)にターゲットを変えたようで、高い服をプレゼントしたりしている。晴江(石原真理子)は陽子に促されて良雄(中井貴一)の家に電話をかけるが、ちょうど夏恵(高橋ひとみ)が店に現れたり、愛子(佐々木すみ江)が幸子(根岸季衣)に業を煮やして家を飛び出したりと取り込んでいたので、「またかけて!」と切られてしまい、ショックを受ける。夏恵は風俗の仕事を何とも思わなくなって行く自分が怖い、普通の恋がしたいと告白。良雄が「じゃあ僕と…」と言うと、「だめよ、あの人が好きなの。」と泣いた。

健一が警備員のバイトをしている一流商社から、面接の呼び出しがあった。先日自殺しようとした所を救った土屋部長(中野誠也)が、かつて採用した事などない四流大学の健一を、特別に推薦してくれたらしい。内定が決まっていた人のいい社長との約束や、今まで口癖のように「一流がなんだ!」と反発していた事で悩む健一だったが、周囲から勧められて、苦い思いで町工場の内定を断る。久しぶりに実家に電話すると、初めは居留守を使おうとしていた父親が、一流商社内定と聞いた途端に態度が変わり、健一はやり切れない気持ちになる。一方晴江は謝りに来た良雄に冷たくした事を詫びようと、酒屋を訪れる。そこへ修一(国広富之)から電話があり、夏恵が手首を切ったのでどうにかしてくれと言う。良雄は晴江を連れて、マンションへと向かった。

ううう…。一回流して見た後、間違えて録画したファイルを消してしまいましたー!DVDに焼いて保存版にしようと思ってたのにー!がっくし。なので今日は画像もなしです。ああ、ショック…。それにしてもやっぱり絶妙ですな、この脚本は。健一が陽子に「俺は一流じゃなくたってさ、」とか熱く語る場面、陽子がいちいち「私だって看護婦って仕事に誇り持ってるわ!」とか、素直に「へえ〜凄いのねえ。」なんて聞いてあげないで、「私だって」「私だって」って負けずに言い返すのが面白いです。二人の性格がよく表れてる。時任三郎は体を動かすシーンがめちゃめちゃいい!走ったり、飛び跳ねたり、ガタイがいいのと運動神経がいいせいか、画面から飛び出しそうなほど躍動感がある。微妙な表情やセリフ回しの巧さってだけじゃなく、そういう身体機能もまた、持って生まれた役者の才能の一つなんだろうなあ。