#8「母がガンになっても…」

先週の予告でお母さんがガンらしいってシーンがあったけども、このドラマの事だから、何かの間違いとか、お母さんが基子を家に帰そうと思って仕組んだ嘘なのかと思っていたのに。本当に、本当なんですか?でもさ、今回のテーマは馬場ちゃんの言った、「終わるつもりだったのに、また始まっちゃった。」でしょ?亀もワープロも女子学生も生き返ったんだし、お母さんも、そしてつなよしも無事でいて欲しいよ。

それにしても今回は、このまったりドラマにしては珍しく、ショッキングな展開でした。基子はお母さんがガン宣告されるし、教授は当てつけで自殺されちゃうし、絆は野口君とつなよしにいきなり去られちゃうし。今までは毎回気持ちがほんわかして、元気になれるお話ばっかりだったけど、永遠にずっとぬるま湯につかってられるわけじゃない。人生って色々あるんだよって言われた気がした。

「でもこの仕事を選んだのは自分だから、何が起ころうと逃げずに、どんな事も引き受けて、生きていくつもりよ。自分の人生は誰も肩代わりしてくれないものだから、自分で責任を負うしかないのよ。はぁ…、でも本当のこと言うと、あなたがもし死んでたら、そのこと背負いきれなくて、大学も辞めて、あたし何をしたらいいかわからなくなってたかもしれない。生きていてくれて、ありがとう。私たちはまだまだラッキーよ。」

教授が自殺した子に言っていた言葉。そうなんだよ、人生楽しい事ばかりじゃない。でも自分で選んだ人生なら、その責任は全て自分で背負わなきゃ。その上で自分の選択に自信を持って、精一杯楽しまないとね。いつも強くて迷いのない教授が、ちょっとだけ弱ってしまったけど、でも最後にはやっぱり前向きなのが凄いなと。

そして今回一番のウルウルシーン。基子が産まれた「ケーキの病院」前でのやりとりです。ここの白石加代子小林聡美の掛け合いは絶妙でした。本当の母娘みたい。小林さんが口をへの字に曲げて泣き出すところなんて、ものすごくリアルで。

「一番最初に言った言葉覚えてないの?」
「覚えてるわけないでしょうよ。」
「『バイバイ』って言ったのよ。最初に喋った言葉が『バイバイ』よ。私に向かって、『バイバイ』。ほんと薄情な娘よ。」
「そんなこと、今更言われても。」
「でね、あんた抱き上げたら、人の匂いがするのよ。」
「そりゃ当たり前じゃない。」
「違うのよ。それまではお乳の匂いしてたのよ。それなのに、突然人の匂いして。…寂しかった。嬉しくって、ものすごく寂しかった…。」
(母、泣く)
(基子、あめ玉を母の口に入れる)
「もお…泣くなってぇ。」
(基子、ハンカチを渡す)
「…入院しても、あんたに迷惑かけないようにするから。」
「なあに言ってんのよぉ。…なんでそういう事言うかなあ?」
(基子もこらえきれなくなる)
(母、基子にハンカチ渡す)
「あんたぁ、ハンカチにアイロンかかってないじゃないのお。」
「かけるヒマなかったのよ。」
「だらしない。…あ、あたし、洗濯物出しっぱなしだ。」
(母、背中を向けて歩き出す)
「帰んの?ねえ。」
「洗濯物。ついてこないで!」
(振り返らずに小走りに去って行く)


その後、一人で歩きながら「ケセラセラ」を歌ってるお母さんにも泣けました。「もしガンだったら買う」と嬉しそうに言っていた指輪、本当にガンだとわかったら、「やっぱり買わない」ってなっちゃうのもなんかわかるな。せっかくすき焼きだったのに、なんだかみんなしょんぼりして帰って来たその夜。いつものゆかちゃんのモノローグです。

「ゆうべ、夢を見ました。
 火星から地球を見ている夢です。
 火星の赤茶けた空に光る、ただただ青いその星は、とても寂しそうでした。
 直径何十億キロもある太陽系に、自分達以外に全く生物がいないという事を知りながら、何もない宇宙空間をたったひとりぼっちで、今日も回り続けているのです。
 それでも人類は生きて行かねばならない。
 教授曰く、どんな事も受け入れる根性さえあれば、生きる事は怖いものではないそうだ。
 私が夢で見た地球は、とても寂しく、美しい星だったのです。
 この日、つなよしだけはいつまで経っても帰って来ず、次の日も、その次の日になっても帰って来ませんでした。」


普通のサラリーマン役って珍しくない?UA夫ことムラジュン。このキャスティングもきっと、キョンキョンのコネなんだろうなあ。

まさかほんとに飛び降りると思わなかったんで、かなりびっくりしました。「単位をくれなければ死ぬなんて、生きるという事をバカにしてるとしか思えません。」という言葉、何事も真剣な教授らしい。

一、「帰ってちょうだい」はタイミングが命
一、「帰ってちょうだい」は宴にそえる香辛料
一、「帰ってちょうだい」に甘えが混じるとき−引き際と思い知れ!
一、泥船が沈むとき最後までいる…と

つなよしが打った「星。」の謎は?まさか遺言?

泣き出したお母さんの口に、あめ玉を放り込んでやる基子。ってなんかいいなあ。

交番に行ったものの留守で自首失敗。所持金も残り少ないし、馬場ちゃんの旅も終わりに近づいてるんだね。

実日子ちゃんの「泥船」コスプレかわいい!