#4「衝動的な想い、そしてキス」

先週書いたオープニングのポエム字幕がなくなり、かわりに「宇宙戦艦ヤマト」のようなナレーションが、今までのあらすじや黒木瞳がゴーストであるという事を説明していました。まあ説明されたところで、理解は出来ないんですが。私の見たところ、

  • 坂口・・・「お前はなぜ飛ぶのだ。お前はなぜ飛ばないのだ。」等と常に宇宙へ飛ぶことの真理を追い求め続ける、電波ゆんゆん男。
  • 菊川・・・「何だって計算すれば答えが出るのよ!」という堅物ながら坂口が気になり始め、柳葉にそそのかされた事もあって、この年で突然発情し始める?
  • 武田・・・どこがいいのか、菊川に片想い。坂口には完全にかなわないので、ヤケになりそう。
  • 黒木・・・自分が幽霊だって事より、「私を満たしてくれる物は何?」「私が求めている物は何?」という事の方が気になってしょうがないらしい。要入院レベル。
  • 柳葉・・・チームの責任者でありながら、独り言で声に出して「玲子…」とつぶやくなど、黒木の事しか頭にない。

こんな感じですよね?あの、仮にも日本人初の有人飛行計画のパイロット達でしょ?国家的なプロジェクトですよね。そんな恋愛だとかふざけた事言ってていいんでしょうか?本物のNASDAの人怒るよ。大体何でギバちゃんが、「月にも行ってみようかと思うんだ。」なんていきなり思いつきで決めちゃうのよ!んな簡単な事かい!しかもその月への軌道だかなんだかの計算を、坂口や菊川がやってるし。そういうのって宇宙飛行士自身がするもの?それも紙に手書きで?スーパーコンピューターとか使わないの?

それにしても武田修宏、いい味出してるねえ。今回最高だったのが、菊川につれなくされた武田がバーで飲んだくれるシーン。

マスター「(武田が注いでるボトルを押さえて)もうやめとけよ。どうだい調子は?」
武田  「八方塞がり…」
マスター「それはいいことだ。希望の光が見える前兆だよ。」

ってわけわかんねー!つーか「もうやめとけよ」「どうだい調子は?」なんて、今どき誰も使わないベタなセリフに爆笑。その後バーを出た武田は、黒人と肩がぶつかってボコボコにされます。そしてそこになぜか坂口が颯爽と現れ、華麗なキックでチンピラ達をノックダウン。うわあ、吉本新喜劇みたい。その後「この事は二人だけの秘密にしよう」なんて言ってたけど、坂口は秘密にする理由ないんでは…。

そして今回最も電波な会話が飛び交った、最後のシーン。坂口と黒木のセリフをどうぞ。(無駄に長くてごめんね)

「何があなたを変えた。」
「変えた?」
「あなたの、何かをナイフですっと切り捨てたようなその表情、何なんですか?」
「さあ…」
「辞表を出すつもりですね。」
「いつでもその覚悟はあるわ。」
「そんな事をしたら、あなたは全てを失う。」
「全てを失って生きていくのも、悪くないかなと思ったの。」
「全てを失うことは、全てを手に入れることと同じだ。どちらもむなしさの中にしか存在しない。」
「存在なんて、元々むなしい。だってたった50年経てば、今生きてるほとんどの人は存在しない。今こうやって向かい合ってる私達も、おそらくもういない。人はどんなことも忘れる。どんなに大きな出来事も、きれいに忘れさせてくれる。宇宙で語り合った事も、胸が打ち震えるような愛さえも、忘れてく。それは、私たちが限られた時間の中でしか生きられないから。私、わかったの。私が今、求めている物が。」
「それは、何なのですか。」
「永遠に、変わらないもの。永遠に終わらないものが、どこかに一つぐらいあるかもしれない。私がそれを、心から求めている限り。」
「永遠に変わらないものなどない。永遠に変わらないものなど、何もない。」
「それでも、ずっと探し続ける。私を待っているのは、永遠との、戦い…。」

そして二人はぶちゅーとキスをしました。この話の流れでなぜ?つーかさあ、黒木さんが求めてるものって、「このままずっとババアになっても、タンゴ踊ってシャンパン飲んで、いつまでもたくさんの男に囲まれて、ちやほやされていたいのよあたしはっ!」って事なんじゃないの?結局。

今週は脚本が梅田みかだったせいか、先週よりずっと電波度高くて面白かったです。そうそう、新聞だか雑誌だかWEBだったか忘れてしまったんだけど、このドラマのPR文みたいな所に、「主題歌はスティングが担当。しかもスティングと懇意のコーネリアスリミックス版。」とかなんとか書いてあったのね。小山田君いつの間にスティングと懇意になってたんだよ!この文書いた人、絶対コーネリアスって何だか知らないんだろうなあ。