#3「土下座」

なんつうかこのサブタイトルの短さからして、「どうだー!大作だぞ!!」って自信満々な感じしますね。「共犯者」なんて二時間ドラマみたいに長いのに…。しかしこれは、裏の「エ・アロール」よりよっぽど中高年受けすると思いますよ。ある意味男版「渡る世間は鬼ばかり」。これほど各キャラの善悪がはっきりしてると、見る方も感情移入しやすいよね。私、東教授に感心しちゃったもん。財前が自分より才能があって目立ってるっていう超女々しい理由だけで、あそこまで嫌な奴に徹しきれるって凄くない?他の先生や患者さんの前でもイヤミ言ったりするし。自分の権威を守る為なら、周りのみんなに嫌われても全然へっちゃらなのね…。それって凄く強いと思うわ。小心者の私には絶対できない。

そして東夫人のイヤミもお見事!面と向かってあそこまで言い切れるって…。朝食の時「パン二枚焼いたのに」っていうのは伏線だったのね。んでもってこの夫婦の娘の矢田ちゃんが、これまた「こんな奴いねえよ!」てな優しく清らかな心のお嬢様。あの両親に育てられて、あんな性格になるわきゃないんだけど。里見夫妻もなんか胡散臭いよねえ。ってそう思う私が歪んでるんだわな…。

それにしても愛人が黒木瞳で妻が若村麻由美ってどうなのかなあ。いや、それぞれは役にとてもはまっていると思うんだけど、この二人ルックスも似てるじゃない?愛人役はもうちょっと個性的な女優さんの方が良かったんじゃないかなあ。オリジナル版では太地喜和子がやったそうだし。若村さん充分魅力的に見えるので、なんで財前があんなに冷たいのかわからんですよ。あと高級クラブのママやってる黒木さん見ると、どうしても愛愛を思い出してしまって。当分あのドラマの呪縛から抜け出せそうにないわー。