#9「ひとの心が見えますか」

喧嘩で腰を痛め、アパートで休んでいた健一(時任三郎)の所に、いきなり土屋部長(中野誠也)が訪れ、自分が失脚した事と、その為に健一の内定が取り消しになった事を告げる。実(柳沢慎吾)の家に行き、「正直ほっとしてるんだ。お前達ともギクシャクしてたし、これで元に戻った。お前も嬉しいだろ?」と明るく振る舞う健一。実はつい「そうだよな!」と同調してしまう。ところがその話を聞いた良雄(中井貴一)達は「そんなわけないだろ!」と大慌て。手分けして健一を探す。居酒屋で健一を見つけた陽子(手塚理美)は最初は優しく慰めるが、「両親に電話したくない」という健一と喧嘩になってしまう。晴江(石原真理子)は良雄に「あなたの事いいなと思ったけど、やっぱりもうやめたの。」と探りを入れるが、鈍感な良雄は、夏恵(高橋ひとみ)の事を悪く言われてかばってしまい、晴江を怒らせる。一方皆に責められた事を綾子(中島唱子)に愚痴ったものの、必要以上に慰められた上にまた金を渡された実は、「バカにするな!」と店を飛び出す。

健一が実家に内定取り消しを知らせるのをためらっていると、偶然にも父親から「東京に来ているので会おう」と電話が。ところが相変わらず体裁にこだわる父親に、「あんたはいつもそうだ!」と席を立ってしまう健一。しかし本心では、両親からの慰めの電話が来るのを待っているのだった。仲手川家では邦子(千野弘美)がまた手伝いに来ていた。耕一(小林薫)は良雄に店を任せ、幸子(根岸季江)を探し歩く。良雄は配達途中で幸子を見かけるが、急ぎの仕事を優先した為逃げられてしまう。激怒した耕一はそのまま幸子を探しに出て行ってしまい、良雄は店の手伝いで、学校にも行けなくなる。ちょうど健一と実が来ていた時、過激派の学生が集会用の大口配達を頼みに来た。人手が足りないからと断ろうとする愛子(佐々木すみ江)に、二人は手伝いを快諾する。


そっかあ。岩田が内定取り消しになったのって、部長のせいだったのね。その辺記憶が曖昧で、喧嘩が原因なのかと思ってた。そもそも部長の岩田への入れ込み方って、ちょっと変だったしね。最初は人柄を買ってるのかと思いきや、単に思い通り使えるコマとしか考えてないみたいで、あれじゃ入社してからも大変だったよ。しかし今回一番印象的だったのは、邦子さん。私、彼女の事記憶からすっぽり抜けてたんだけど、なかなかクセ者だったんですね。今まであんなにしおらしかったのに、幸子さんが出て行っちゃったら、いきなり態度が急変してなかった?お母ちゃんもそれに気づいてないっぽいんだよね。あれは魔性っすよ。こわー!


「本日の佐々木すみ江ショー改め中井貴一ショー」
「お母ちゃん!」
「どうしたらいい?」
「何が?」
「兄ちゃん、このうち捨てて出てったら、お前、あと継ぐ気あるかい?」
「そんな、先走ったこと言わないでよ。大丈夫だよ。兄ちゃん帰ってくるよ。決まってんじゃないか!」
「…あの嫁連れてね。」
「そんなこと言うなよー。しょうがないよ、本物だよ。認めるしかないよ。仲良くやってくれよ。」
「孫も抱けないでかい。」←しつこい
「孫ぐらい俺が作るよ!欲しいだけやるよ。何人欲しいの、6人?8人?」
「お前なんかいつのことやら。」
「そんなことないよ。こう見えても俺、精力強いんだから。」
「そんなこと言ってんじゃないの!」

国広トミーからの電話を切ったら、いつの間にか後ろにお母ちゃんがいて、「うわ!」って貴一がビビるんですけどね。なんつうの?一回ちらっと振り返って普通に戻って、やっぱいるじゃん!て改めて振り返って驚く、みたいな。言葉で説明するの難しいんですけど、「ノリつっこみ」じゃないな…わかります?私にとって、貴一と言えばアレなんですよね。DCカードミキプルーンのCMでもおなじみ。こんなデビュー当時からやってたんだなあと、妙に感慨深いものがありました。あと精力強いからって、子供がたくさんできるとは限らないと思います。