#6「キスしてますか」

良雄(中井貴一)は修一(国広富之)の居所を突き止めた。修一は子供の頃から母親に勉強一筋で育てられ、他人とうまくつき合う事ができず、会社も既に辞めていた。母親への恨みから、女性不信でもあるようだった。良雄は夏恵(高橋ひとみ)にその事を報告し、二人は別れる事に。夏恵に「お礼に一回だけ抱いていいわよ。」と言われた良雄は、「バカにするなよ!」と部屋を飛び出す。実(柳沢慎吾)は晴江(石原真理子)を誘ってホテルに行くが、晴江は好奇心でついて来ただけで全くその気はなく、硫酸の瓶を突き付けられて、実は何もできない。一方健一(時任三郎)は遊びもデートも絶って英会話の勉強に没頭するが、やはり陽子(手塚理美)が恋しくなり、食事の約束をする。ところがその直後、土屋部長(中野誠也)が現れ、「女なんて入社後いくらでも見つかるから、今は勉強しろ」と、英会話の予約を強引に入れられてしまう。

晴江に振られた実は、金を借りる為に綾子(中島唱子)に会うが、綾子は「こんな私と二人で会ってくれる男の人は他にいないから」と一万円札を渡して、返さなくていいと言う。最初は人の目を気にしていた実だが、綾子を見てクスクス笑う人達の前で突然手を繋いで歩き出し、外見にコンプレックスがあるのは自分も同じ、と綾子に笑いかける。陽子にデート中止の電話をして、怒って切られてしまった健一は、その足で寮まで駆けつけ、陽子を呼び出すと、「正直、一流商社に入ればもっといい女がいると思った。でもやっぱり…」と無理矢理キスした。仲手川家では愛子(佐々木すみ江)が幸子(根岸季江)への当てつけで、邦子(千野弘美)という女性をお手伝いさんとして雇う。もちろん幸子を追い出して、耕一(小林薫)と結婚させるつもりだ。良雄は愛子のいない隙に、邦子に「自分から辞めると言ってくれないか」と頼むが、「いやです!」と頑なに断られてしまう。

なんと二週間ぶりですよ。もう待ちくたびれたっつーの。今回はタイトル通り、それぞれがキスしたり、セックスしそうになったり。しかし20年前の大学生は純情なのねー。実と晴江のラブホテルでのやりとりなんて、今じゃ高校生でもあんなに幼くないよって感じ。しかし今回は実が良かったな。今までただ甘ったれで卑屈で、ただただウザい奴って感じだったのが、綾子の手を繋いであげたところは、彼の優しさが現れててかっこよかった。


「本日の佐々木すみ江ショー」
お母ちゃん、セクシー!
「私はね、嫁いびりみたいな事できないんだよ。だから考えた末、あの人頼んだんだよ。体の丈夫な、てきぱき働く女がどんなにいいか、あんただって見てりゃわかるだろうし。嫁のすることをあの人がどんどんやっちまえば、やることなくて、多少は居づらい気もするだろう。これでも精一杯嫌がらせのつもりなんだよ。あの人断れってんなら断ってもいいよ。でもね、そうなったら母ちゃん心を鬼にして嫁いびりするよ。で、幸子さん追い出すよ。…こんなことしたくないから人頼んだんじゃないか。察して自分から身をひいてくれないかって、こっちは拝むような気持ちだよ。そんな事あの嫁は何も感じないのか。そんなに鈍感なのかよ。」
「全部感じてるよ。」
「かわいそうだけどね、お前の一生の事だからね。裏のアパートとこの店と、本郷でこれだけの地所持っててお前の男っぷりなら、丈夫で明るくて、いい赤ちゃんを産んでくれる嫁はいくらでもいるよ。現に縁談はいっぱいあったじゃないか。それをまあ、どう丸め込まれたんだか知らないけど、二つ年上の、病気持ちと一緒になって。子供も抱けないなんて、そんなバカな事あるかい!」

長くてすいません…。ほんとはもっと長いんです。んーこの嫁いびりのシーンになると、つくづく「時代は変わったなあ」って感心してしまう。今こんなの放送したら、抗議が殺到して大変な事になりそう。